企業のための、これからの模倣品対策マニュアル<完全版> -2-

企業が成長していくとどうしても避けることができない模倣品。どう対策をしていったらいいのでしょうか?当たり前のことから一度確認し、その必要性を今一度見直してみましょう!

マーケットプレイスへの対応はどうすればいいの?


マーケットプレイスへの対応ステップ

1.サイト/検索キーワードの選定
2.データ取得
3.出品データを削除できるかを評価
4.出品データ削除の実施

「1.サイト/検索キーワードの選定」

業者を利用する場合であれば、指定する必要があります。それによりデータ取得の金額も変わってきます。自身で対応する場合は、まずはハウスマークやブランド名を入れて検索してみることが良いと思います。また、当該文字列を入れると、予測検索で頻繁に検索される文字列が出てきます。予測検索で出てくるということは、多くのユーザーが検索しているということなので、そういった検索キーでの検索結果に模倣品が多くでてないかは確認すべきです。ユーザーが簡単に目に触れることができない、というのは、模倣品対策の立派なゴールの一つです。

(画像出典:https://world.taobao.com/ 予測検索例)

 

「2.データ取得」

業者を利用すれば、手作業をする必要がなくなります。予算がなかなかつかないということであれば、対象サイトを目検し、削除すべき不正品などが出ているページのURLを採取していきましょう。

「3.出品データを削除できるかを評価」

2で収集したデータの中で、ブランドを侵害するページを確認し、削除できる根拠があるかを評価します。削除には、基本的に権利の根拠が必要です。サイトにもよりますが、前回書いた通り、商標が一番です。そのほか、著作権、意匠、特許はたいてい根拠になります。

ただし、権利の根拠があってもブランドを侵害するものであると、サイト運営者が認めてくれないと削除はできません。よくある難しい例は、定価より安い価格で売られているというケースです。確かに安くてブランド権者としては困るのですが、不用品を転売しているケースなどもあるため、安い=模倣品と、サイト運営者は考えてくれません。(もちろん、模倣品かのメルクマールにはなります。)

「4.出品データ削除の実施」

まずサイト自体が出品削除プログラムがあるかの確認です。そうしたプログラムがない場合は、問合せフォームから対応することになります。出品削除をする際、書面などを合わせて提出する必要があるサイトもありますので、注意をしてください。申請後、よくあるサイトでは、サイト運営者を通じて出品者に連絡がいきます。出品者はこの反論期間に何かしらのアクションをすれば、出品削除申請者に連絡が入ります。出品削除申請者はその返信内容に応じて、再度対応を考えることになります。

サイト運営者も中立な立場で、サイトの規則とも照らしながら、申請内容に合理性があるかを判断していきます。出品者が反論しない場合はすべて削除されるというわけではないことが注意点です。

ブランド侵害と認定される状況があり、根拠となる権利もあれば、一、二週間もすると出品ページは削除されます。一度で悪さを止める出品者もいますが、止めない出品者がやはりいます。そのため、定期的に悪質な出品を監視することは、面倒ですが必要です。

繰り返すうちに徐々に出品は減ります。そして、マークの甘いブランドにターゲットを変えたり、オフライン/ダークネットに販売先を移していきます。一番まずい対応は、きりがない、有名税として何もしないことです。正規品を正規の金額で購入しているお客様のためにも、限りある予算でできることをすることは、ブランドの信頼向上のために重要だと思います。

 

〈ライタープロフィール〉
寺地 裕樹(てらち ゆうき)

GMOブライツコンサルティング株式会社
営業本部 IPソリューション部
consul@brights.jp

2008年に入社後営業部の主力メンバーとして、営業数字を牽引。2012年には、当時最年少で営業部部長に就く。現在は、商標・ドメインネームに関するコンサルティングを主に行うIPS部、営業部、営業管理部を率いる営業本部副本部長として従事。趣味は、家族と週末農家、インラインスケートなど。