.monsterから学ぶ、レジストリとは?

  

ドメインの譲渡は頻繁に起きていますが、トップレベルドメイン(.com .jpなど。以下、TLD)の譲渡が去年いくつか起きました。特に印象に残ったのは、クローズドのブランドTLDから、オープンのTLDに変更となった.monsterです。

  

MONSTER社 → XYZ社

.monsterは、元々人材系の会社であるMONSTER社が申請をし、運用をしていました。MONSTER社が自社のために利用するクローズドのブランドTLDでしたが、.xyzをはじめとする10個のオープンTLDを扱うXYZ社に譲渡がされました。

  

参照:https://www.monster.com/

  

レジストリの条件とは?

TLDの譲渡となると、ICANN(世界のドメイン運用を管轄する組織です。)の再審査が必要です。その審査のポイントは、主に、ビジネスプロポーザル(どう利用するのか?)、財務力(継続的な運用をするお金があるのか?)、技術力(安定的にドメインの運用をすることができるのか?)の3点です。

ちなみに、ドメイン名(○○.comなど)の譲渡ではこのような審査はありません。TLD毎に要求されるドメインの登録要件(現地法人・住所・商標があるか、など)が備わっていれば、簡単に移転がされます。

今回の譲渡に際しては、XYZ社は元々TLDを運用するレジストリでもありますので、難なく譲渡ができたようです。

一番興味深いことは、クローズドからオープンへの変更です。ある一部の利害関係者しか利用できないTLDから、だれでも登録要件を満たせば利用することができるTLDへと変更がされました。譲渡の意図や譲渡価格については知る由もありませんが、.monsterのように一般名称であると、クローズドで運営していても買い手が付くということが分かりました。

  

レジストリの権限とは?

レジストリは、ICANNから運用の許可を取ると、許可を受けたTLDの運用・販売権をすべて手に入れることができます。どんな金額でどんな登録要件にするかは、原則自由です。一方で、販売したドメインについて、不正がないかなど、しっかりと自治をしていくこともICANNからは求められています。.xyzで約230万件の登録をXYZ社がどのように再販売をするのかは楽しみなところです。

  

.monsterの販売がリスタート

そんな注目の.monsterですが、現在はサンライズ期間のようです。

参照:https://nic.monster/

癖ですぐに気になって調べてしまいましたが、drink.monsterやenergy.monsterは予約語(レジストリが登録を事前にブロックしておく言葉)となっていないように見えました。Early Access Periodまでにブロックするのかな?

  



〈ライタープロフィール〉
寺地 裕樹(てらち ゆうき)

GMOブライツコンサルティング株式会社
営業本部 IPソリューション部
consul@brights.jp

2008年に入社後営業部の主力メンバーとして、営業数字を牽引。2012年には、当時最年少で営業部部長に就く。現在は、商標・ドメインネームに関するコンサルティングを主に行うIPS部、営業部、営業管理部を率いる営業本部副本部長として従事。趣味は、家族と週末農家、インラインスケートなど。



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