大人気「anello」リュックに学ぶ人気商品の権利化における重要な視点とは

大人気「anello」リュックに学ぶ人気商品の権利化における重要な視点とは

街を歩いていると、

「anello」のリュックを持っている人を見かけたことがあるのではないでしょうか。

安くて便利と、マザーズバックとしても人気が高いことで知られています。

 

一方で人気者が故。

偽物や模倣品の被害も多く発生しており、先日、日経新聞でも以下のように報じらました。

 

「anello(アネロ)」のロゴが入ったリュックサックを商品展開する「キャロットカンパニー」(大阪市中央区)が、類似品を販売したとしてかばん会社「大地」(東京・中央)に販売差し止めなどを求めた訴訟の判決で、大阪地裁(森崎英二裁判長)は15日までに、商品の販売差し止めや廃棄と損害賠償約50万円の支払いを命じた。

アネロのブランドは、がまぐちのような開口部の「口金リュック」が女性を中心に人気を集め、2014年の発売から500万点以上を売り上げた。引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24673660V11C17A2AC1000/

画像引用:http://www.carrot-online.jp/fs/carrot/a-ruck/AU-N0641

 

 

国内で人気が出てきた商品。

気づかない間に国外でも人気が出て、自社が展開していない国で販売されてしまっていたり。

 

権利化していない区分が第三者に取得され、雑貨や洋服など、自社が展開していないグッズが販売されてしまっていたり。

 

 

インターネットでモノを購入するのが当たり前の時代。

自社の展開国のみならず、国外での人気の把握も必要になっているのです。

 

「anello」に学ぶ 国外での人気の把握

 

 各国人気ECサイトの状況把握はできていますか? 

 

中国で人気ECサイト、タオバオ

「anello」で検索を行うと膨大な量の検索結果が表示され、正規品か否かの判断が難しい状態になってしまっています。

中には商標を無断で使用しており、商標権侵害に該当するであろうものも散見されます。

 

また、ECサイトは各国で人気や支持されているものが異なるため、国毎に主要なECサイトでの検索結果や状況把握を行う必要があります。

 

 

「anello」に学ぶ 権利化における重要な視点について
 (1)出願国の選定 「重要国での権利化はできていますか?」 

 

「anello」の重要区分で鞄等が対象である18類。

中国データベースで、「anello」を含む商標の18類は8件の出願が確認でき、その内7件は第三者による出願でした。

 

 

タオバオの検索結果からもわかるように、

「anello」の人気の高まりとともに、かなりの量の偽物が存在するかもしれません

 

ブランド権者あg進出の際に出願していないことを奇貨として、第三者が悪意を持って出願登録をし、その後、高額なライセンス料や商標の買い取り料を要求したり、

損害賠償を請求したりすることも稀ではありません。

 

出願国の権利化の考え方

日本国内での商標登録は外国では有効ではありません。

国により法律が異なるため、海外進出にあわせた各国での出願が必要です。

また、中国へは、日本国内への出願と同時期か、早めの出願が有効です。

適切な権利化により、ECサイト等での商標権侵害や模倣品へのアクションが可能になるのです。

 

 

 (2)重要区分の選定 「展開予定の区分や新事業を始める際の権利補充はできていますか?」 

 

キャロットカンパニー社は、「anello」商標を国内で”鞄等が対象の18類のみ”で権利化を行っております。

果たして、この区分のみの権利化で十分な権利範囲の保護がされていると言えるのでしょうか。

 

同社の公式インスタグラムからは、

「anello」のスマートフォンケースの販売をしていることが確認でき、

鞄以外のグッズ展開をしていることが確認できます。

商品ブランドの人気が高まると、

その他グッズ販売等、商品展開の幅を広げていくことは珍しくありません。

スマートフォンケースは、9類に該当するため、

「anello」商標の9類の権利化は必須となります。

 

 

重要区分の権利化の考え方
1.使用をしているから取得をする
スマートフォンケースの事例のように、実際に販売(使用)をしている場合は、必要区分の権利化が必要となります。
また、新規事業を始める際には、足りていない区分や指定商品の補強出願を行う必要があります。

防衛のために取得をする

現在使用はしていないけれど、使用の予定があるものや、第三者に取得されたくない権利範囲は、
防衛のための出願が必要になります。
※不使用取消のリスクを把握した上での権利化が必要です。

 

どのように守りたいか「ポリシー決め」が重要

 

業種によって第三者に狙われやすい区分

18類の鞄を販売している場合、25類の被服や履物への展開がされやすい、など

業種により、第三者に狙われやすい権利範囲が存在します。

 

本件の場合ですと中国で「anello」商標は、鞄と関係性の低い区分まで幅広い区分で第三者に取得がされてしまっています。

 

第三者に取得されないためとは言い、

全ての区分で防衛のための出願をすることは現実的に不可能なことです。

 

事業を成功に導くために、どのタイミングでどの範囲まで出願をするべきかを、

事前に社内関係者とポリシーを決めておくことをオススメいたします。

 

Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.