2017年出願商標から見える、最も勢いのある企業〈アルコール飲料ランキング〉

「技術」を守る特許とは違い、「ビジネス」を守る商標からは、今後のビジネス化動向を予測することが可能です。

世界最大の商標データベース「GlobalBrandDatabase(以下略GBD)」を活用したビジネス予測最新情報をお届けいたします。

出願商標から見る将来のビジネス予測最新情報

”ビールを除くアルコール飲料”などが対象となる第33類を指定し、2017年に出願された商標は45,065件。その内、出願件数の多い権利者TOP5はこちら。

218件で圧倒的な1位だったのは、世界最大のワイナリーといわれるE&Jガロ社(E. & J. GALLO WINERY)。家族経営ながら、世界でもトップクラスの販売数を誇るワイナリーで、全世界の市場でガロのワインを見かけることができると言われるほど。

世界で最も飲まれているワインブランド”barefoot”

E&Jガロ社のワインブランド代表とも言える「barefoot(ベアフット)」。元々は1986年創業のベアフットと言う名のワイナリーを2005年にE&Jガロ社が買収した形。品質はもちろんですが徹底したマーケティング戦略で市場に臨み、それが功を奏し記録的なスピードで一躍世界のトップブランドに成長しました。
世界で最も飲まれているワインとして、年間約2,250万ケースを販売し、これまでに金賞や最高金賞など2,000もの賞を受賞したことのある、世界一のワインブランドなのです。

”barefoot”は”裸足”という意味で、ワインだけでなくアパレルや宝飾、文房具といった様々な商品やサービスが存在し、裸足マークを付した幅広い商品が販売されていることが確認できます。”barefoot”を含む出願商標は516件あり、上位区分はこちら。

”被服”などが対象となる第25類を筆頭に、45区分中40区分もの出願商標が存在することから、幅広い業態が存在していることが伺えます。516件の出願商標の内82件の出願数で、最も多く”barefoot”商標を出願していたのが、E&Jガロ社。

同社は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとった総称)カルチャーにスポットを当てた日本唯一のアワードとして注目を集める「Tokyo SuperStar Awards」の公式ワインスポンサーとして協賛しており、このことも幅広いファンに支持される要因のひとつ。”barefoot”の出願商標を確認すると、”ワイン”などが対象となる33類の他に下記区分と指定商品が確認でき、他のワインブランドとの特色の差を感じさせられる出願内容ではないでしょうか。

パケージにも力を入れたブランディング

2018年5月、”barefoot”のSpritzerシリーズの販売が開始され、缶に入った鮮やかな色の、斬新なデザインパッケージが目を引く発砲ワインの販売が開始されました。barefootwineの公式instagramを見てもわかるように、オシャレで鮮やかなパッケージを意識した商品展開が伺えます。”barefoot”は、リーズナブルな価格設定だけではなく、写真映えするデザインと、「いつでもどこでも誰でも気軽に飲めるオシャレな発砲ワイン」という商品展開を意識していることが伺えます。

画像出典:https://www.barefootwine.com/our-wine/Spritzer?tags=

 

E&Jガロ社の出願商標で特徴的なのは、ロゴの出願の多さ。ランキング3位のワイングループのロゴ出願比率は全体の5%(34件/567件中)に対し、E&Jガロ社のロゴ出願比率は全体の28%(499件/1,781件中)。また、ロゴ出願の多くがパッケージ商標であることも特徴的であり、下記をはじめとするパッケージ商標が多く出願されています。

画像出典:http://www.gallo.com/portfolio/、http://www.wipo.int/branddb/en/index.jsp#

商品パッケージは短い時間で消費者の目に留まり、特徴を理解され、そして手に取ってもらえるという、消費者にとってとても身近なメディアになります。複数のブランドや商品を扱う大手企業ですが、出願区分や多くのパッケージ商標の出願から、1つ1つのブランドのキャラクター設定やブランディングにかける思いなどが伺えました。ワインの質はもちろんですが、徹底した知財管理が世界のトップブランドを作り上げているのかもしれません。

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